私たちの生活にとても身近で、肌に優しいイメージのコットン。
「コットンと綿の違い」や「コットンがどうして肌に優しいのか?」ご存知ない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで、今回はコットン(綿)の特徴やおすすめポイント・気になるデメリットと正しいお手入れ方法について解説いたします。
コットンと綿の違いとは?
まずはじめに、コットンと綿の違いについて、ご説明いたします。
ズバリ!違いはありません。
『綿』の英語『COTTON』をカタカナ表記『コットン』にしただけ、つまりコットンとは綿のことなんです。
※消費者庁の家庭用品品質表示法でも、『綿』の繊維を示す用語として、綿・コットン・COTTONの3つのいずれかと規定があります。
また2~3年以上、農薬や化学肥料の厳格な基準を守って育てられた綿花は「オーガニックコットン」と呼ばれています。
土壌や地下水を汚染することなく、農家の方も健康的に綿花を育てられるため、地球にも人にも優しい天然素材です。
収穫されるコットンそのものは、オーガニックコットンでも普通のコットンでも変わりはありません。普通に栽培された綿でも、残留農薬はとても少ないため、敏感肌の方も安心して使用することができます。
コットン(綿)の特徴&おすすめポイント!
コットンは、機能的で肌ざわりもよく万能な素材です。また年齢を問わずどんな方でも手に取りやすく、敏感肌の方にも嬉しいメリットがあるため、長年愛され続けています。
そのような魅力あふれるコットンの主な特徴を5つご紹介いたします。
コットン(綿)生地の特徴
① 夏は涼しく・冬は暖かい
コットン生地は、夏は通気性・吸湿性に優れサラサラ、冬は保温性があり暖かい着心地で、オールシーズン快適に使うことができます。
コットン繊維の中心部は、空洞になっています。そのため夏は、風の通り道ができ通気性がよく、汗を吸収して放出しようとするときに気化熱が発生し、温度を下げるという性質があるため、涼しく感じます。
またそれとは逆に、冬は上着を着ることで熱が放出されにくくなり、体温を外に逃がさず空気の層となって留まるため、温かさを保ってくれます。
※参照画像:コットン100%素材【ふわほわ綿100%エアリーガーゼ生地の構造】より
② 耐久性に優れている
リネンやシルクなど他の天然繊維と比較して、コットンは「水に強い」のが特徴です。自宅でも手軽に洗濯でき、たくさん使うことができるため、毎日洗濯したい下着や夏の衣類に最適です。
また耐熱性にも優れており、アイロンがしやすく、シワができても手軽に対処できます。天然繊維の中では、比較的虫に食われにくいため、衛生的で長持ちな点も大きなメリットです。
③ 通気性・吸水性に優れている
先に述べたとおり、コットン繊維の中は、空洞になっているため、風通しがよく通気性に優れています。
またコットンの微細な繊維が身体の水分を吸い取り、すばやく外へ発散する性質があるため、湿度のコンディションを整えてくれます。
汗をかいてもしっかり吸収し、蒸れにくくサラッと爽やかに着ることができるため、かぶれやすい敏感肌の方の下着やインナー素材として人気です。
④ 柔らかく肌ざわりが良い
コットンの魅力は、なんといっても肌を包んでくれるような、ふんわりとした柔らかな肌ざわり。コットン繊維の毛先は丸みがあり引っかかりが少なく、「ざらざら」や「チクチク」といった肌への刺激がほとんどありません。
また吸湿性が高く、ナイロンやポリエステルなどの化学繊維と比べ静電気が起きにくいため、乾燥する寒い季節の嫌なパチパチが発生しにくいのも嬉しいポイントです。
毎日着るインナーや下着は、肌に直接触れるため、なめらかな風合いのコットン生地を選ぶと、敏感なお肌の方でも心地良く快適に過ごすことができます。
⑤ 染色しやすく発色がいい
コットンは、染まりやすい性質を持っているため、様々な染め方ができ、色や柄を楽しめるのも大きな魅力です。
発色性に優れ、美しい色合いに仕上がるため、オシャレな製品も多く、化学繊維では難しい製品化してから染める「製品染め」も可能です。また染まりやすい特性を活かし、漂白剤などで黄ばみも落としやすく、水やアルカリにも強いので洗濯しても傷みにくいです。